
「アウトレイジ 最終章」
| 投稿日 |
: 2024/09/13(Fri) 16:20 |
| 投稿者 |
: 久保田r |
| 参照先 |
: |
<スタッフ>
監督:北野武
プロデューサー:森昌行、吉田多喜男
ラインプロデューサー:小宮慎二
脚本:北野武
撮影:柳島克己
美術:磯田典宏
衣裳:黒澤和子
編集:北野武、太田義則
キャスティング:吉川威史
音響効果:柴崎憲治
音楽:鈴木慶一
助監督:稲葉博文
<出演>
ビートたけし/西田敏行/大森南朋/ピエール瀧/松重豊/大杉漣/塩見三省/白竜/名高達男/光石研/原田泰造/池内博之/津田寛治/金田時男/中村育二/岸部一徳、他
2017年

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Re: 「アウトレイジ 最終章」
| 投稿日 |
: 2024/09/13(Fri) 16:26 |
| 投稿者 |
: 久保田r |
| 参照先 |
: |
2作目の「ビヨンド」から5年後、すなわち1作目から10年後にして遂に「最終章」となった北野武監督の代表作の一つ「アウトレイジ」。前作で山王会と対立した花菱会がメインとなり、日韓で強力な影響力を持つ張グループと揉め事を起こすストーリー。監督・脚本・主演は、もちろんこの人、北野武ことビートたけしさん。
張グループに身を置いて韓国で暮らしていた大友(ビートたけし)は、あるホテルに宿泊している日本のヤクザからクレームを付けられ対応のために手下を連れてホテルへと出向く。そこにいたのは花菱会の幹部の一人の花田であり、大友は凄みを効かした交渉で翌日200万円を受け取ることで合意した。しかし、翌日金を受け取りに行った手下が殺されてしまう。この事は日本にいる張会長にも伝わり、花田は花菱会の若頭補佐と共に詫びに行くも逆に張会長の逆鱗に触れてしまう。花菱会の会長は、この機会を利用して目障りな若頭を始末する算段を組む。そこへ、張会長の止める言葉も聞かずに大友が手下を連れて日本へと戻って来る。
潔く「最終章」と銘打ってるため(これで最後だ)という心構えを持って鑑賞できる分、前作まで持ち合わせていた危うさや不安感よりも、どのように「アウトレイジ」の世界観にオチが着くのかという物語の行く末を見守りたい気持ちの方が勝る作品。そのため必然と大友の行動に注視することとなり、色々と複雑な抗争模様と人間関係があるにせよ、後半になるにつれ次に起こす大友の行動こそがすべての鍵となっており、たった一人の極道の男が巨大な組織2つを振り回した末の”なるほど”と合点の行く筋の通ったオチとなっている、そういった意味に於いて後味のさっぱりとした「最終章」となっている。
前作から5年後ともなると出演者のみなさんも歳を取ったなぁというのが正直なところ。とはいえ、出演しているほとんどの役者さんが主役級のため、すべての芝居に凄みがあって見応えがあり過ぎるのがまた良いところ。目線ひとつ、声色ひとつで表にも裏にもひっくり返る表現力はさすが。これでシリーズ最後ではあるが”なぁなぁ”では終わらず、「アウトレイジ」らしいドンパチと思いもよらぬ報復手段を盛り込みながら最後まで目の離せない展開となっている。
そして最終作でも映画の出だしのシーンは相変わらず秀逸。奇をてらわず、すぅっと静かに綺麗な色遣いで引き込んでいく。始まりは静かに、少しずつ大掛かりな揉め事へと発展する「アウトレイジ」の流儀が貫かれている。

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