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「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」
投稿日 : 2026/03/07(Sat) 22:06
投稿者 Excalibur
参照先
J・R・R・トールキンの『指輪物語』をピーター・ジャクソン監督が実写映画化した『ロード・オブ・ザ・リング』三部作の前日譚となる長編アニメーション映画で、『追補編』に書かれた槌手王ヘルムについての記述を元にしたオリジナルストーリー。
三部作の183年前に起こった出来事とのことで、原題を訳すと「ロヒルリムの戦い」となるが、これは「ローハン」の方が日本では通りが良いという判断だろうか。
サルマンも登場し、ラストにはガンダルフの名前も出てくる正当なスピンオフ作品である。 

このヘルム王に関するエピソード、『追補編』では僅か10ページ足らずの分量しかなく、ヘルム王以外には王の娘に求婚しようとした簒奪者ウルフと、後に王位に就くヘルム王の甥フレアラフぐらいしか名前が出てこないのだが、ヘルム王の娘をヘラと名付け、このヘラとウルフを互いに好意を抱いていたであろう幼馴染とし、この二人がローハンの王座を巡る争いに巻き込まれるという形に仕立て上げた。
よくぞここまで膨らませたものだと感心する。
またヘラの長兄の名前がハレス、次兄がハマなのだが、これは三部作を見ていた人なら思うところがあるのではなかろうか。

物語の舞台となるのが同じローハンの国ということで、三部作の第二部『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』を懐かしく思い出した。
同じ場所も出てくるし、似たようなシチュエーションも登場。
エドラスの黄金館も角笛城のデザインもそのまま
加えて音楽担当者こそ異なれど、ハワード・ショワの書いたスコアはそのまま流れるので、旋律を聴いただけで作品世界に浸れる。

またヴォイス・キャストも原語だとビリー・ボイドとドミニク・モナハンが参加し、物語の語り部としてミランダ・オットーが三部作同様に”ローハンの盾持つ乙女”エオウィンを演じ、更にクリストファー・リーが生前遺した録音の別テイクを使って白のサルマンを演じさせているし(キャラクターデザインもクリストファー・リーそっくり)、日本語吹替版でも本田貴子、山寺宏一、大塚芳忠、飯泉征貴、村治学、勝部演之といった三部作所縁のメンバーが名を連ねている。

市村正親、小芝風花、津田健次郎、中村悠一、森川智之、入野自由らのメインキャストも文句なしで、監督は神山健治、アニメーション製作はStudio Sola Entertainmentと、事実上日本製のアニメ作品といっても過言ではないだろう。
キャラクターのデザインもあちらに合せたものではないので、すんなりと物語世界に入って行けるのも有難い。
同じ実写作品とはいえ別スタッフで作られたアマプラの配信ドラマよりもすんなりと作品世界に没入できる。
逆にあちらの観客に受け入れられるのかどうか、ちょっと心配になるレベルだ。

<日本語吹替版>と<字幕スーパー版>の両方を見比べてみると、原語版の声優陣は割と淡々と台詞を言っているのに驚いた。
よりナチュラルな芝居をしているのだろうが、吹替に慣れた身からすると少々物足りない。
日本語版声優はメリハリの効いた、悪く言えば大仰な演技ではあるのだが、そちらの方が安心して見ていられる。
これはアニメーションの実製作が日本であり、キャラクターの絵柄も欧米風ではなく日本風を貫いたことからする親和性・融和性から来るものなのかも知れないが。

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