
「宇宙戦艦ヤマト2199 オリジナル・サウンドトラック Part. 3」

Re: 「宇宙戦艦ヤマト2199 オリジナル・サウンドトラック Part. 3」
| 投稿日 |
: 2014/01/20(Mon) 15:36 |
| 投稿者 |
: 久保田r |
| 参照先 |
: |
「宇宙戦艦ヤマト2199」のオリジナル・サウンドトラック第3弾。全26話の作品でアルバム3枚ものボリュームというのは、さすが『ヤマト』といったところ。旧作では「オリジナルBGM集」がサントラという位置づけにあり、後にBGMを組んで作った「交響組曲」を足して計2枚のアルバムが長い間「ヤマト」音楽の基本として存在していた。そこへ後年さらに細かいBGMを加えた「ETERNAL EDITION File No.1(YAMATO SOUND ALMANAC 1974-I)」がリリースされたことで旧作のBGM集はより充実したものとなったが、「2199」では旧作音楽の再現と宮川彬良氏の新曲が加わったことで「交響組曲」のようなアルバムがなくともサントラのみで3枚、主題歌を除くと全115曲というボリュームになった。
「サントラ Part. 3」の構成の特徴をおおまかに捉えると前半はヤマトのパート、後半はガミラス決戦〜イスカンダル〜地球へという流れ。前半のヤマトのパートと言ってもほとんどが1分以下の短いBGMで占められているため、またもやブリッジ集といった趣だが、それらの中で(2)「ヤマト乗組員の行進」と(3)「哀しみのBG (真赤なスカーフ)」が「ヤマト」らしい音楽として印象づけている。前半からの繋ぎとして(14)(15)の「無限に広がる大宇宙 」の2つのバージョンを挟んで真打ちの後半へと。
このアルバムの一番の聞き応えは後半にあり。再現曲となる(16)「空母の整列」にてガミラス決戦のパートの幕が開き、続く(17)「デスラー襲撃」にて華麗なインパクトを聴かせてくれている。「空母の整列」は激しかったドメルとの闘いを思い起こし、「デスラー襲撃」は文字通りヤマトに襲いかかる敵の首領、デスラーのためのテーマ。そして続く(18)「孤高のデスラー」にてデスラーの人知れぬ内面が表現され、この「デスラー襲撃」〜「孤高のデスラー」への流れは、劇場作品『さらば宇宙戦艦ヤマト』の音楽集(7)「デスラー襲撃」〜(8)「デスラー 孤独」に倣っていると思われ「ヤマト」音楽ファンにとっては気になる並びとなっている。
そして(19)「帝都防衛戦 (「ヤマト渦中へ」バリエーション)」(20)「第二バレラス」にて決戦の様子が描写され、(21)「崩れゆく総統府 〜 希望」にて爽やかな結末を迎えた後、舞台は一転して切なさと哀しみが同居する終盤へと。(22)「虚空の邂逅」〜ラストの(30)「地球の緑の丘 (旅立ち 〜 帰還、そして明日への希望)」までは、作品上では地球が救われることへの希望と命の全うとが並行して描かれてあり、とても切ない展開となっている。そのヤマトと乗組員が1年をかけて成し遂げた旅の締くくりの表現が、悲しくも美しいメロディーで綴られている。(30)「地球の緑の丘 (旅立ち 〜 帰還、そして明日への希望)」は、監督の要望に応える形で彬良氏がアレンジしたもの。再現の枠を取払い、「ヤマト」音楽の新たな可能性を示している。二代に渡る親子共演の醍醐味の感じられる一曲。

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